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CAREER LAB10年後も生き残れるエンジニアになるために

10年後も生き残れるエンジニアになるために
DATE2016/04/06

私は現役の半導体エンジニアですが、今は綱渡りをしているような厳しい時代だと思います。例えば、シャープが経営不振に陥り、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入るというニュースが流れています。ホンハイは「40歳以下の従業員の雇用は守る」といっているようですが、逆にそれ以上の従業員には極めて厳しい対応がされるということです。

このような厳しい時代を生き残るためにはエンジニアにもキャリア戦略が必要です。今回は東芝のフラッシュメモリ事業を立ち上げながら、米国でMBAを取得。現在は中央大学の教授で、半導体メモリ、SSD、コンピューターシステムの研究開発で世界的に知られる竹内健氏の新書「10年後、生き残る理系の条件」から、エンジニアがこの厳しい時代を生き抜くために何をすべきか考えてみます。

10年後も生き残れるエンジニアになるために

① 自分のキャリアを会社に委ねず、自分でデザインしよう

「日本の大企業の中で、どう人材を伸ばすか?どうモチベーションを高めるか?ということが、真空地帯になっている」、と人事コンサルタントの城繁幸氏は言います。つまり、長い年功序列の時代が続いた結果、会社に人材活用のノウハウが蓄積されていないのです。さらに、城氏は労働市場での人材価値と社内での価値は全くベクトルが違うといいます。つまり、どんな企業も安泰といえない現代では、自分のキャリアを自分でデザインする意思をもち、実行することが重要なのです。

② 技術の深さだけでなく、広さを武器にする

現代において一つの技術を追究することは、とても危険です。というのも、技術革新により、自分の技術が必要なくなるかもしれないからです。それではどうするか? 一つの技術を身につけたら、他の技術も勉強して、技術の組み合わせや広さを武器にすることです。竹内氏がMBAを取得したように、文系の知識を身につけるのも良いでしょう。

③ ひとが集まるところには必ず落とし穴がある

竹内氏はフラッシュメモリ事業を苦労して立ち上げましたが、それがまさに東芝の事業の主流となったときに会社を辞めました。その理由を、「みんなが良いと思うときこそ変わるべきだ。多くの人が参入することでコモディティ化が始まるのだ」といいます。企業でも「これからは○○だ」といって事業に参入しながら、数年後ボロボロになって撤退する例が多いと思います。現代は逆張りが吉、というより人が集まるところには必ず落とし穴がある、と考えた方が良いのかもしれません。

大事なのは、なんとなく不安に思うだけでなく、世の中で起きていることを正しく理解して、自分でキャリアの戦略を立てることです。竹内氏の本は、そのための道を指し示してくれるでしょう。焦って転職活動をしても、同じことを繰り返すだけの可能性が高いのです。

出典
竹内 健
朝日新聞出版
エンジニアライター
蔵本貴文

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