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CAREER LABもやしエンジニアが冷蔵庫と洗濯機とテレビにサヨナラした話

もやしエンジニアが冷蔵庫と洗濯機とテレビにサヨナラした話
DATE2016/07/11

断捨離、シンプルライフ、エコな暮らしといったキーワードが雑誌面を賑わす昨今。モノを持たない暮らしがステキといった風潮が生まれる一方で、モノを作る側のエンジニアの心境は複雑です。
新しいモノは気になる(買いたい)。でも不要なものは極限までカットしたいのもエンジニアの性。モノを作る仕事なのにモノを持たない人が増えたら私の仕事はどうなるのという不安。
そこで今回は、もやしエンジニアがどんな家庭にも当たり前に存在する家電界の三種の神器、つまり冷蔵庫、洗濯機、テレビのない生活を実践してみたらどうなるかどう感じるか。およそ2年にわたる実験の結果をご紹介します。

検証1:冷蔵庫のない家は不便か

もやしエンジニアが暮らす埼玉の住宅街には、徒歩圏内に24時間営業のスーパーやコンビニがあります。1LDKの部屋から外に出ると、目の前にはよく冷えた飲み物を大量に格納した自動販売機。
もやしエンジニアは自炊する1人暮らしです。この前提で、果たして冷蔵庫がないことのメリット・デメリットとは何でしょうか。箇条書きにしてみました。

<冷蔵庫がないメリット>

1.電気代が節約できる。(最新省エネタイプで年間5,000円前後)
2.外出の際にブレーカーを落とせるのでさらに省エネ、電気火災対策にもなる。
3.食材を買いすぎて腐らせることがない。
4.毎日こまめに買い物に出るので運動になる。
5.冷蔵庫特有のノイズ音がない。

<冷蔵庫がないデメリット>

1.作り置きできない。
2.冷蔵の必要がある調味料を使えない。
3.雑菌の繁殖による食中毒の危険がある。
4.ほとんど毎日買い物に行かないといけない。
5.雨の日は買い物に出るのが本当に億劫。

なんだかデメリットの3番目が非常に致命的な気もしますが、食材を買い置きしないことを心がけるだけで、何とか2年間をやり過ごすことはできました。
正直、冷蔵庫がない生活は雨に弱いです。これからの梅雨の季節は、もう悲惨。食べ物が傷みやすくなるため、雨の中を毎日ビチャビチャで買い物に出ないと食事にありつくことができません。
ただまぁ考え方としてはシェアリングエコノミーで充分生きていけるかなという結論になりました。街全体で大きな冷蔵庫(スーパーやコンビニ)をシェアしていて必要な人が必要な分を必要な時だけ取りに行く。一家に一台ではなく、1つの地域に1つの冷蔵庫。自炊をしない単身者であれば特に、いつも空っぽの冷蔵庫を自宅内に所有しているメリットは少ないはずです。
じゃあ冷蔵庫が世の中に必要ではないか、というと全然そんなことはなくて、親と子の家族世帯にはきっと今でも完全に必需品でしょうし、農家の冷蔵庫は取れすぎた野菜を保存しておくために大きな野菜室が必須という話を聞いたこともあります。単身世帯が増えれば、相対的に冷蔵庫を必要とする世帯は減少するかもしれませんが、先に紹介したようなシェアの考え方を追求するなら、街の大きな冷蔵庫はさらに需要が増えるし改良の余地もあるのかもしれません。

検証2:洗濯機のない家は不便か

同じように、洗濯機のない生活も実践しています。
現実的にも、コインランドリーの店舗数は近年着実に増加傾向にあるようで、冷蔵庫と同じように、家庭用から業務用への移行が進んでいる、とみることができそうです。コインランドリーの利用者は主に単身者層かと思ったら、実は主婦層の利用が急増していて、共働き世帯などでは洗濯時間の短縮するためにまとめ洗いに訪れていたりするのだとか。
かといってもやしエンジニアが洗濯機をやめてコインランドリーに走ったかというと金銭的な理由でそんなことはありません。手洗いです。
ではまた、メリットとデメリットを検証していきましょう。

<洗濯機がないメリット>

1.洗濯槽のカビ取りの必要がない。
2.洗濯時に騒音がないので夜中でも洗濯できる。
3.入浴のついでに洗濯が終わる。
4.汚れの落ち具合を確認しながら洗濯できるのでよく汚れを落とせる。

<洗濯機がないデメリット>

1.大量の洗濯物には対応しきれない。
2.頑固な汚れは疲れる。
3.手荒れする。

実際、高度成長期の主婦の方々は、洗濯機の導入で手荒れから解放されたと喜んだという話を聞いたことがありますが、力を入れてジャブジャブしている時間が長くなると、確実に手荒れはしますね。お子さんが毎日泥んこで帰ってくるご家庭もあるわけで、大家族での手洗い洗濯は、やっぱり相当にハードな仕事であることは実感できました。
布団カバーなど大きな洗濯物は浴槽の中で七転八倒しますし、梅雨など雨降りの日が続くと、やはり乾燥機のついた最新洗濯機が羨ましくなることもありました。毎日手洗いするつもりだから服の数もそんなに揃えていないし生乾きを着なきゃいけない状況は多々あるわけです。
洗濯機はやはり偉大だなと。ただし、もやしエンジニアのような単身世帯で、職場と自宅を往復するだけで大して汗もかかない生活であれば洗濯機は大げさな気もしています。いざとなればコインランドリーに走って業務用の洗濯機を使えば良いですしね。

検証3:テレビのない家は不便か

これは結論から言うと、最近はもう全然不便じゃなくなりました。
huluやNETFLIXといった定額視聴の動画サイトが発展して、むしろ民放のテレビ番組もパソコンやスマートフォンからも観られるようになったわけで、新生活にテレビを見るためのテレビを購入する若者が激減しているのは時代の流れでしょうか。テレビ自体もスマートテレビ化が進んで、他の情報端末との境界が曖昧になりつつあり、このあたりはテレビという言葉の定義が変革する時期になってきているのかもしれません。むしろ、これからのテレビがどう変わるか興味津々です。
だからと言って、現在もやしエンジニアがまったくテレビを見ないかというとそんなことはなくて、白壁に投影するタイプのプロジェクターを購入していて、大画面での映画観賞をして悦に入ったりはしています。
他にも、もやしエンジニアの家には他の一人暮らし世帯にはそんなにはなさそうな、ワインセラー、オーブンがあります。ワインセラーは来客用の飲み物を冷やすため。オーブンは、ローストチキンやパンなどのオーブン料理にハマっているため。一度は効率を重視するエンジニアだからこそ「家電のないシンプルな生活をしよう」と志したもやしエンジニアですが、結局は欲しいもの、必要なものを厳選しただけで文明をあえて否定する意味はあんまりなくて、要は自分のライフスタイルに合わせて欲しいもの、必要なものをカスタマイズすれば良いんじゃない?と言いたくなった次第です。

まとめ:インダストリー4.0の家電は多様な個人にカスタマイズされる時代になる

ものづくり業界のトレンドワードとして近年注目を集める言葉が、インダストリー4.0。産業革命の第四段階という意味ですが、期せずして、もやしエンジニアもこれを実践してたなと。
インターネットの普及によって、個人の生活スタイルは多様化しました。結果的に、必要な家電も、世帯によって異なるべきと言えないでしょうか。冷蔵庫が必要かどうか。ではなくて、必要な世帯もあるし必要ではない世帯もある。洗濯機やテレビも同様です。
消費者としては、何が必要なのかを疑うことが「私」に最適化したライフスタイルの模索につながることでしょう。作る側の人間としては、「誰にとっても必要な物」よりも「本当に心から必要としている人」に究極までカスタマイズしたオンリーワンの製品を届ける意識が重要視されるのかもしれません。
インダストリー4.0時代では、多様な消費者の個性とエンジニアがどう向き合うのか。柔軟な姿勢が試されるようになると、自らの体験で納得できたもやしエンジニアでした。


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