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CAREER LAB給料・やりがいだけじゃない!プライベートを優先したエンジニア転職の話【介護・育児の場合】

給料・やりがいだけじゃない!プライベートを優先したエンジニア転職の話【介護・育児の場合】
DATE2016/11/10

就職や転職をする際、最優先の条件に給料、やりがいを考える人は多数派かもしれません。それも、もちろん正しい選択です。でも、もしかしたらあなたの人生をあなたらしく生きるためには、もっと優先すべき他の条件もあるのかもしれません。たとえば、住むところ。通勤時間。残業なし。休暇の取りやすさ…。プライベートを充実させるための就職・転職を考えるというのも、悪くはないと思いませんか?
今回は、親族に介護の必要が出たことをきっかけに転職を決めたエンジニアのインタビューを紹介。プライベートを優先させることに不安はなかったのか。転職活動に苦労はなかったのか。実際に転職してみて、仕事に対する意識はどう変わったのか。聞いてみました。

<プロフィール>
名前:山科タカトシさん(仮名)
年齢:35歳
職種:回路設計エンジニア
家族:既婚・2児の父
住所:東京→東北

正社員型派遣の会社に転職したら住む場所の選択肢が増えた

- 山科さんが転職を決めたきっかけとなるできごとを教えてください。

山科
直接のきっかけは、妻のお父さんが急な病気で介護が必要になったことです。妻のご両親は離婚していたこともあって、一人暮らしでは何かと不便だろうと。

- 東京のお勤めから、地方へ行くことの不安はありましたか。

山科
実は前から、地方で暮らしたいという願望はあったんです。私は東京生まれの東京育ち。仕事も東京でした。たまに妻の実家に帰省すると、子どもたちが山や川で本当に楽しそうに遊ぶものですから、「いつか田舎に戻りたいね」「子どもがのびのび遊べる場所が良いね」と、妻とは話していました。その「いつか」は、今回のようなことがなければいつまでも実現しなかったかもしれませんし、逆に良い機会なのではと感じることができました。お父さんも生活の不安から一転、いつでも可愛い孫と遊ぶことができる日常に、本当に嬉しそうにしてくださって、良い決断だったと思います。

- 転職活動には苦労されましたか。

山科
正直に言うと、やっぱりエンジニア系で仕事が多いのは、関東、東海、関西あたり。妻の実家がある東北地方は求人数が比較的少ないですし、前職を続けながら何度も東北の方へ面接に出かけるというのは大変でした。金銭的な面でも、体力的にも。
そこでちょっと考え方を変えてみたんです。東京に本社のある正社員型派遣の会社に転職すれば派遣先の会社に東北の工場があるんじゃないか。実際に面接で、介護をするために住む場所を選びたい、妻の実家から通える東北地方の職場を探していると伝えたら、すぐにでも働けるところがいくつかあるという言葉をいただきました。よくよく話を聞いてみると、介護など家庭の事情から、住む場所や勤務時間に制約があるという方がたくさん働いているとのこと。私の他に事例が豊富であれば、安心してワガママを言えるのかなと。

給料ダウンを覚悟したが実際には少し増えるという嬉しい誤算

- 住む場所を最優先するということで、逆に我慢したこと、諦めたことはありますか。

山科
介護が目的での転職ですから、住む場所の他にも、残業がなく夕方の定時に帰れるなど、こちらからお願いした条件はいくつかありました。だから、当然給料は下がるだろう。責任ある仕事は任されずキャリアアップは難しくなるだろうと覚悟していました。
でも、実際には給料はちょっとアップする、という嬉しい誤算がありました。まぁ、前職での給料が安かったということもあると思いますが(笑)

- 給料アップを諦めたら給料アップしたというのは嬉しいですね!

山科
逆にですね、給料アップさせたいと思って転職活動しても、実力が伴わなければアップするわけではないということですかね。派遣は給料が安いみたいな偏見もありましたが、そうとは限らないということもわかりました。

- プライベートを優先させたことで、仕事に支障が出てしまうようなことはありませんか。

山科
お父さんをリハビリセンターに送り迎えするために、就業時間内にキッチリ仕事を終わらせる努力をしていたら勤務姿勢を評価されてリーダーポジションを任されることにもなりまして。今ではチームメンバーと「いかに効率的に仕事を早く終わらせるか」を追求して働いています。
むしろ、前職ではいかにダラダラと時間を浪費していたかを思い知りました。

- お子さまは田舎暮らしにどう反応されていますか。

山科
東京にいた頃は家の中に虫が入ってきたら大騒ぎでしたが、むしろ、毎日何かを捕まえて帰るくらいたくましくなりましたよ。毎日の朝ごはんと夜ごはん、お風呂も一緒に入れるようになって、帰りが遅かった前職時代と比べて、親子の時間も増えました。私たち家族にとっては必要に迫られての転職でしたが、給料ややりがいではなく、住む場所、働く時間を優先させる転職もアリだったと、本当に実感しています。

- どうも結果的には大満足の転職だったようですが、良い結果が出る前に不安だったこと、心配したことはありますか。これから転職活動をしようという方、正社員型派遣の会社に転職を考えている方に、アドバイスがあれば教えてください。

山科
私の例は運が良くて、実際には転職で給料が下がるという例も多いと聞きます。転職活動中は妻から「給料が下がっても大丈夫、なんとかやりくりする」と言われ続けましたね。
ただ、地方に住んで驚いたのは、生活コストの低さ。アパートやマンションは東京の半額以下でも2LDKに住めますし、子どもの習い事も安い。野菜はご近所さんに分けてもらったり、とにかく出て行くお金は減りました。だから、多少給料が下がっても、生活水準はむしろ良くなったと感じる方も多いのではないでしょうか。
給料アップを目指す人生が正しいのかというと、私は必ずしもそうではない、と思いました。給料を10万円増やす代わりに、生活費が20万円減る方が豊かという場合もあります。

- 今日はありがとうございました。

まとめ

介護と育児のために、都会での暮らしをやめて地方へ転職した山科さん。給料ややりがいというよくある優先条件をあきらめたことで、逆に給料ややりがいもアップするという嬉しい誤算を実現できたようです。
転職を考えたとき、どんな会社で働こうか考えたとき。どんな人生を実現したいのかを棚卸してみることで、もっともっと素晴らしい人生が開けていくのかもしれませんね。


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