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CAREER LAB世の中に驚くべき影響を与えた10代エンジニアの発明10選

世の中に驚くべき影響を与えた10代エンジニアの発明10選
CATEGORYコラム
DATE2014/11/06
世の中を騒がす発明品や新製品。それらを着想したのは何も仕事歴うん十年の大ベテランばかりではない。新しい価値をこの世界に生み出すのはむしろ、固定観念にとらわれず自由に発想する若者たちであることが多いのだ。
世の中に驚くべき影響を与えた10代エンジニアの発明10選
今回は、10代の少年少女エンジニアが生み出した発明品をご紹介。「すげぇやつがいるんだな」と感心して終わるのか、それとも「それくらいなら自分でも」と奮起するのか。それはあなた次第だ。
現代のスーパーエンジニアは若かった
アン・マコシンスキー/Ann Makosinski
【2013年、体温で発電する懐中電灯を開発した15歳】
「握るだけ」で明かりが灯る、電池いらずの懐中電灯をカナダの女子高生が発明した。
彼女は小学校6年生の頃からサイエンスフェアに参加していたという。今回の発明を思いついたきっかけは、ペルティエ素子という、一方を冷やしもう一方を温めると電気が発生するという、特殊なタイルに出会ったことだった。アルミニウム管と塩ビ管を素材に採用し、電灯を握ったときに起きる熱移動で電気を作り出す仕組みだ。
体温と外気の温度差が大きいほど電流が流れやすく、外気温が10℃の場合であれば20分は安定してライトを灯すことができるという。この懐中電灯の開発にかかった費用はわずかに2,600円。量産すればもっと安くつく。災害時に超便利なこの懐中電灯は、世界標準として普及していくかもしれない。
イオヌッツ・ブディシュテアヌ/Ionut Budisteanu
【2013年、超低コストの自動走行車を提案した19歳】
彼が独自開発した自動走行車の仕組みは2013年の『インテル国際学士科学フェア』で最優秀賞を受賞した。簡単に説明すると、車載カメラの映像と3Dライダー(レーダー光を用いたレーダー)の合成データから3Dマッピングを行い、車線、縁石、標識や、動く対象物を識別して自動走行するというもの。
自動走行車は近年の自動車業界では注目度の高い開発分野であり、スタンフォード大学とGoogleが共同開発していることなどで知られているが、イヌオッツくんのやり方を採用すれば1台あたりで4,000ドルという、桁違いの低価格で実用化できるという。
イーシャ・クハレ/Eesha Khare
【2013年、携帯電話を30秒で充電できる充電装置を発明した18歳】
わずかに6.4cmという手のひらサイズでありながら、30秒で携帯のフル充電を可能にするという装置を発明したのはアメリカに住む18歳の女子高生だ。従来より高密度に開発されたスーパーキャパシタ(電気二重層コンデンサ)を利用したこの装置は、充電速度が早いだけでなく、1万回もの充電が可能であり、従来の充電池と比較して10倍程度も寿命が長保ちするという。
また、柔軟性のある材料でつくられているので、今日開発が進んでいるペーパーディスプレイなどにも応用が期待されている。良いことずくめである。
サヒール・ラヴィンギア/Sahil Lavingia
【2013年、革新的なECサービスGumroadを創業した19歳】
PinterestのUIデザイナーだった彼が開発したのは、昨今のC2Cネットショップ業界の先駆けと言っても過言ではないGumroadだ。提供直後からシリコンバレーでは革新的なECサービスとして話題となっていた。
このサービスはSNSを利用してデジタルコンテンツを販売できるサービス。自分が販売したいものに価格を設定しファイルをアップロードすれば自動的に商品購入用のページが作成される。購入する側は作成されたページのURLから購入ボタンを押して、基本的な個人情報とクレジットカードの番号を入力するだけだ。
C2Cネットショップの普及は、個人でモノづくりをしているクリエイターやエンジニアに朗報だ。誰もが、時間と場所とに囚われるなく、自由な創作活動の成果を正当に評価してもらえる機会を得ることができるのだから。
ジャック・アンドレイカ/Jack Andraka
【2013年、すい臓がんの検査法に大革命をもたらした15歳】
すい臓がんといえば、Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズの死因として記憶に新しい。ジャック氏もまた13歳時に叔父をすい臓がんで亡くした。以来、WikipediaとGoogleを活用しながらすい臓がんについて調べ始めたのだ。彼はすい臓がんになると検出される8000種類のタンパク質を納めたデータベースがあるという記事をきっかけに、メソテリンというタンパク質がすい臓がん初期に多く検出されることを発見した。そこで、メソテリンのみに反応する抗体の入った培養液を、紙に染み込ませた検査紙を開発したのである。
この検査紙は、従来の標準的な検査よりも、168倍速く、26000分の1の費用で、初期状態のすい臓がんを検出できるという革新的なものであると評価されている。応用すれば、他のがん、心臓疾患、HIVなどのさまざまな疾患の検出ができるとして、現在も彼はさらなる研究を続けている。
テイラー・ウィルソン/Taylor Wilson
【2013年、安全で小型モジュール式原子炉を考案19歳】
彼はすでに14歳の頃に家族と一緒に住む自宅のガレージで核分裂炉を設計したことで有名になっていた若き発明者だ。それから5年後の2013年3月に50~100メガワットの大きな電力を生み出せる小型モジュール式原子炉を考案した。
この原子炉が魅力的なのは、工場で大量生産が可能で世界中のどこへでも運ぶことができるところ。そして廃棄するしか無い古い核兵器を燃料として再利用することができるというところだ。また、万が一、事故が起きた際には、炉心を原子炉の下の中性子吸収材が入ったタンクへ排出すれば核反応が止まるという従来の原子炉にはない発想での安全設計もされている。
ニック・ダロイシオ/Nick D'Aloisio
【2013年、Yahoo!が28億円で買収したニュースアプリ「Summly」を開発した15歳】
ニック少年は12歳の時にプログラミングを独学で習得し、15歳の時には「Trimit」というメールやブログの文章を自動的に要約するアプリを開発。リリースと同時に注目アプリとして話題になった人物だ。その後、有名実業家の李嘉誠氏から30万ドルの投資を受けアプリ開発会社を設立。史上最年少でヴェンチャーキャピタルマネーを手にした人物としてもIT史にその名を刻んだ。
彼の開発した「Summly」は、ネット上のニュースコンテンツを自動で400文字に要約するアプリである。情報過多で忙しい現代人のニーズにマッチしたこのアプリは100万人を越えるユーザーを獲得し、米Yahoo!からおよそ28億円で会社買収されることになる。
ボヤン・スラット/Boyan Slat
【2012年、世界の海洋のゴミを回収する企画を考案した19歳】
ボヤンくんは19歳にして100人ものチームを組織し、海洋に浮かぶ何千トンという有害なゴミをすくい取る画期的な方法を考案した。その仕組みとは、全長50キロの網のついた浮きアーム2本をV字に浮かべ、海流がゴミをVの中に押し込み、円筒状のプラットフォームで集まったゴミを太陽光発電の粉砕機で粉砕した後に、ボートで回収するというシンプルなものだ。着想のきっかけは、旅行先でスキューバダイビングをした際、海の中は魚よりもプラスチックの方が多く目についたことだった。
彼は現在、インターネットのクラウドファンディング・サイトを通じて資金を募り、約200万ドルの調達に成功した。この資金を元に1年の実現可能調査を経て、3~4年後をめどに北大西洋での大規模な運用を開始する予定だ。
現代人の生活に大きな影響をもたらした発明の巨人も若かった
ジョージ・ウェスティングハウス/George Westinghouse(享年67歳)
【19歳で回転式スチームエンジンの開発】


機械工場所有者の息子に生まれ、機械関連とビジネスに関して秀でた才をもっていた彼が、初めて発明したのは、飛行機やオートバイで用いられる回転式スチームエンジン。当時19歳だった。
彼は後に、鉄道車両用の空気ブレーキなどの開発や、電力供給システムの研究開発を行う。あのトーマス・エジソンと肩を並べるほど電流分野で多くの発明をしてきたことが知られており、電機産業のパイオニアと定義して差し支えない、まさに巨人というべきエンジニアである。

フィロ・テイラー・ファーンズワース/Philo Taylor Farnsworth(享年65歳)
【14歳で完全電子式テレビを発明】


テレビの原型になるイメージディセクタ-と呼ばれるテレビカメラの原理を考案したのは14歳の時だった。
彼がブラウン管を走査線で走査するという着想を得たのは、なんと畑を耕す際の畝の作り方を見てのことだったという。最新の科学の発想の元が農業にあったとは意外である。
ご覧のように、素晴らしい発明もその発想の源は、何気ない日常の発見や仕事の延長線上にあったりする。目の前の作業を機械的にこなすだけでなく、常に「こうしたらもっと良くなる」を考えながら働いたら…。明日の大発明家は、あなたになるのかもしれない。

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