モノづくりエンジニアのための情報ポータルサイト|エンジニアピット

CAREER LAB面加工にはフライス盤 使い方知ってますか 機械加工入門第3回 金属加工についてもっと知ろう

面加工にはフライス盤 使い方知ってますか
機械加工入門第3回 金属加工についてもっと知ろう
CATEGORY学び
DATE2015/06/10
前回紹介したボール盤では、穴加工とタップ加工ができます。しかし、楕円などの長穴と呼ばれる穴を加工したり、表面を削ったりすることは出来ません。このような加工では「フライス盤」と呼ばれる工作機械を使用します。
材料を固定し、刃物を回転させて加工する機械、それが汎用フライス盤です。

フライス盤の種類とその特徴

フライス盤には大きく分けて縦型と横型の2つの形があります。
縦フライス盤
縦フライス盤
テーブルに対して縦方向に主軸があるのが「縦フライス盤」、横方向に主軸があるのが「横フライス盤」です。加工の精度を上げるため、加工内容によって使い分けます。
フライス盤内部の構造について GearBoxRotLinScrew
特にボール盤と大きく違うところは、テーブルです。フライスでは、テーブルをX-Y方向に動かすことができますので「材料を固定して」加工することができます。

テーブルは、左側と中央にある操作ハンドルで動かすことができます。1/100mmや1/1000mmごとに目盛りがあるので、これを読みながら加工するのですが、ここで大きな注意があります。バックラッシュです。
バックラッシュ
テーブルの内部は精密なネジ構造で動くようになっています。精密に作られているのですが、動きを妨げないように隙間が作られています。このため、非常に少ないのですがバックラッシュという「ガタ」がついています。この隙間が加工精度に影響を与えるのです。
そこで、通常の送り方向とは逆に、少しテーブルを移動させてから、送り方向に対して移動させていきます。これにより精度の高い加工ができるようになります。
マシンバイス
マシンバイス
またフライスでは材料を固定し、テーブルをX-Y方向に移動して加工することができますが、最近では数値制御装置(NC)を装備し、自動加工できるものもあります。特に量産工場で同じものを作る際にはとても便利です。

ワーク(材料)も、ボール盤と違い専用の冶具やマシンバイスと呼ばれるフライス用万力などで固定するため、安全かつ正確に作業をすることができます。

加工用刃物

次に加工用刃物ですが、切削加工ではカッターと呼ばれる大きな刃物を使用し、主に穴加工ではドリル、エンドミルなどを使用します。
面削用カッター
面削用カッター
カッターにも様々な大きさや種類があり、生産工場では専用の特注カッターを使用することも多いようです。このカッターはチップ交換タイプと呼ばれるものです。チップと呼ばれる刃先がネジで交換できるようになっています。四角い形状のチップであれば、磨耗しても、向きを変えて4回使用することができます。

チップには、このような金属製のものもあればセラミック製のものもあります。

ちなみに、面削用カッターの「面削」という言葉は、実際には面(表面)切削を指します。
金属表面の材料を加工するときに、カッターを使用し表面を切削し、指定の寸法や形状に仕上げます。
Uドリル
ボール盤と違い、非常に大型で力があるため、鍛造品や難加工材での加工など重切削加工が可能です。大きな穴加工にはUドリルと呼ばれる工具を用います。
Uドリル
加工する材料、加工形状によっては、切削油が必要となります。

切削油を必要とする加工は、
  • ステンレスなど難加工材での加工
  • 深い穴加工
  • 仕上げ加工
などがあります。

切削油を必要としない加工には、
  • 切削での荒削り
  • ドライ切削と指定されている刃物での加工
などがあります。

フライス盤は、多くの冶具や工具があり、その組み合わせで様々な加工ができる工作機械です。しかし人間が操作する機械である以上、安全を考慮した作業が必要となります。急激な機械操作によって工具の破損をまねかない、稼動している機械の前には近づかないといったことを意識づけて、作業の安全性を高めよう。
連載記事をまとめました!
機械加工入門 まとめ特集

エンジニアピット キャリアラボ一覧へ戻る